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うぶすな 連載記事

樹木の病害虫

本年はヤマボウシやナツツバキの花が大変きれいに咲いています。

これは、1月から4月までの季節の降雨量や気候が樹木にとって適した状態で有ったと判断されます。
こんな気候の中では、春から梅雨時にかけて害虫もたくさん発生します。

また、湿度が多い状態では、樹木の成長も大変よいが、病原菌も多く大変よく活動します。
樹木の病気には、葉に発生する、すす病、うどん粉病、斑点病、褐斑病、炭そ病、黒星病、(主な対策は、殺菌剤散布など)根に発生するがんしゅ病、モンパ病、白絹病、根腐病、(土壌殺菌及び予防での土壌改良など)などがあります。

樹木害虫には、葉を食べる毛虫類、葉や枝のエキスを吸収ようなカイガラムシ類やアブラムシ類及びダニ類、幹中に潜伏し形成層などを破壊するカミキリムシ類などが代表的です。

駆除方法では、殺虫剤の空中散布、土中に埋設し根から吸収させる方法、樹幹注入、幹へ塗布などや、フェロモンを利用した成虫(蛾など)を収集し子孫を減らす方法、薫煙、人の手による除去等が代表的です。
最近は農薬に関する法律や規制が厳しくなり、農薬を取り扱う時は安全性に充分な配慮が必要であります。

ここで、近年騒がれておりますナラ枯れについて簡単に記載しましょう。
ナラ枯れは、体長5mm弱のカシノナガキクイムシが幹に穴を開け進入し卵を産み付ける際、樹幹内部に通称ナラ菌(ラファレア菌)が植え付けられることにより、水分の通導組織が機能しなくなる事により、樹木に必要な水分が樹冠全体(地上部)に上がらなくなって枯死するのです。

時間経過は、カシノナガキクイムシ(新成虫)の発生は6月〜7月、後、樹木に対する集中加害と産卵・ラファレア菌の繁殖・敵水阻害を経て8月〜9月に樹木の枯死に至る。

1980年頃から日本海側からナラ類の集団枯死被害が現れ、岐阜県では平成8年頃から揖斐川流域に始まり、長良川流域・飛騨川流域へと被害が拡大しています。
対策としては、樹幹の地上0.2m〜0.5m部でのベノミル水和剤樹幹注入処置が今のところ効果を発揮しているようです。

ただし、単一樹木に対しては処置も出来ますが、コストと時間において群集団の樹林ではどうかと考えます。

紅葉と基本的な樹木の種別

秋も深まり、神々が見守る里にも木々の葉が艶やかに色づいてきました。

紅葉(黄葉)の原理は、葉の水分と葉緑素及び光合成との関係により変化されるといわれています。

一般的には、一年の内で夏の日照時間が長く秋の一日当りの気温の差(最高気温と最低気温の差・日格差)が大きいほど綺麗な紅葉が見られると言われています。

推定ではありますが、夏の日照時間が長い事は、夏のうちの光合成活動で葉自体に十分な葉緑素をつくり糖分を貯め、その葉緑素や糖分が紅や黄色に変化し葉の紅葉を表すと考えます。

晩秋の最低気温10℃前後の日が続く頃に成ると葉が色づきだして紅葉し、一週間ぐらいで落葉します。
これは、樹木が休眠期に入る直前の準備期間で、樹木自体の水分吸収作用の低下を図り、葉の先まで水分を充填させなくなる為です。

葉に水分がなくなると枯葉になりますが、適度の水分と葉緑素や糖分が光により合いまみれあの鮮やかな紅葉を創り出しているのです。

毎年行われる自然界の営みは、神秘的であります。
では、葉の色づく樹木には何があるのでしょう。

全ての落葉樹は大なり小なり色づきますが、中でも紅に色づくものは、モミジ類、桜類、漆類、他にナナカマド、メグスリノキなどがあります。

黄褐色に色づくものの中には、ナラ類、ブナ類の他カエデ類などが有名で、他にカラマツ・メタセコイヤ等の針葉樹もあります。

樹木の基本的な種別は、大きさの分類方法で高木・中木・低木(成長高さ分類)、喬木・潅木(自然の形の大きさの分類)と落葉樹(落とした状態から新緑を迎えるもの)常緑樹(緑色の葉の着いた状態で新緑を迎えるもの)広葉樹(葉が広いもの)針葉樹(針のような形の葉のもの)といった方法で分類します。

例えば常緑広葉樹・喬木(カシ・シイノキ・クスノキ)常緑広葉樹・潅木(サツキ・ツツジ)落葉樹広葉樹・喬木(ナラ・ブナ・桜)落葉樹広葉樹・潅木(アジサイ・ユキヤナギ)常緑針葉樹(スギ・檜)落葉針葉樹(カラマツ・沼スギ)であります。

氏子さんのおもい

本年8月に県下各地で開催された地区大会に御邪魔致しましたが、大変多くの方々が神社に献身されていることに感銘いたしました。

若輩者の私が皆様方の前で講演などと御恥ずかしい思いがありましたが、熱心に拝聴いただき大変ありがたく存じます。

少しでも皆様方の、お役に立てれば幸いにおもいます。

さて今回は、氏子さんの神社ご親睦の保護に献身的なご努力をされている様子をご紹介いたします。

先日、川島町上の島神明神社の小島総代からの依頼で松枯れについての相談があり、現地におもむき状況診断しました際、感心いたしたことがあります。

地域の方々で松の木を育成させておられるのですが、一部の部分だけ枯れてしまい、松枯れが全体へ進行していくのではと懸念されておられましたが、幼木なので松くい虫の被害ではなく、除草剤による薬害だろうと判断しました。

松枯れの件とは別に、ご神木が薮の中に埋もれていたので周りを少し整備したのだが、状態はどうなのか、今後の対策はどのようにとっていったらよいのかと質問され、回答を申しておきました。

そのご神木は、長年竹やぶに埋もれ、その存在を氏子の方々も知らなかったとのことらしいのですが、それお見出し祀るために整備をするということをなされています。
こういった活動こそが神社に伝わる鎮守の森を保存してゆく貴重な行動だと感心いたし、敬意を表したいとおもいます。

私も、そんな活動に少しでもお役に立てるよう努力いたしたいとおもいご紹介させていただきました。

樹木のふやし方

 樹木の繁殖方法には、さし木、つぎ木、とり木、実生(みしょう)の方法がありますが、今回は、さし木の方法について記載したいと思います。

さし木は、大まかに言って新芽の落ち着いた時期に行い、さし穂(さし木をしようとする枝)については新しく伸びた立ち枝を使用するのが一般的であります。

常緑樹ツバキ類(サカキも一緒)のさし木では、6月下旬から8月上旬までに、今年伸びた立ち枝を使い、葉を2〜4枚つけてさし木をします。

節間の、どこで切っても発根するが、葉の直下で切ると発根しやすくなり、又、さし穂の切り口は鋭い刃物で直角に切るようにし、切り口に発根剤を着けて挿すと、発根に効果的です。

葉は、上部2〜4枚残し、芽は上部2芽を残してかきとり、つぼみが着いているときにはかきとります。
さし床(さそうとする土の部)の用土は、鉢ざし、箱ざしでは、赤土、赤玉土、鹿沼土、日向土、桐生砂、バーミキュライトなどを使用します。

用土の粒子が大粒で粗いとさし穂の切り口にカルス(ゆうごう組織)ができ、発根しにくくなるので、細粒のものを使うようにします。

さし穂の下葉の葉柄の一部までさすとさし穂が安定し、さし穂のさす密度は、葉と葉が少し接し合って地面が少し見える程度とし、密にすると蒸れる可能性があります。

さし木をした後で根元を指で押さえ固定し、終わったら十分に水をやります。
さし木後の7〜10日間は、水やりが大切で、1日に2・3回、葉に霧吹きなどで水を掛けると効果的で、その後は乾いたら水をやります。

さし木を終えた容器の置き場所は、明るい日陰か、ヨシズなどで50〜70%遮光する対策が必要ですがあまり暗すぎると発根が悪くなります。

なぜ神社には森があるの

先日、小学校の2年生ぐらいの子供に「なぜ神社には森があるの?」と質問され、自分でもなぜなのだろうと考えてみました。

多くは自然の中に神が宿る場所を選択して築造されたと思われますが、樹木の生育の方面から考えてみれば、単純に樹木を切らないことに始まり、神社の持つ環境が森を形成する条件に一番適しているのではなかろうかと考えました。

では、神社に長年生息する樹木は何があるのでしょう、地方によっては異なりますが、岐阜県内では、一般に常緑広葉樹のカシ類、シイノキ類、クスノキ類、椿類、落葉樹では、ナラ、ブナ類(寒冷地地方)、桜、エノキ、シデ類(けやきも仲間に入る)あとは、針葉樹の、スギ、檜類であります。

ほとんどの樹木は樹齢が長く、放置しておいてもどんどん成長する樹木であり、森を形成するのに適している樹種であります。

これらの樹木は、個々の個性を互いに認め合い共生しつつ森を形成しており互いのいらないもの(枯葉など)を土壌養分に分解し成長養分になり、発芽の手助けをたり、土壌の保水性を高めたり、あるいは、樹木の持つ成分により病害虫を寄せ付けない効力を発揮したりしている。

この森のような植生のことを、潜在自然植生と呼ぶが、神社が持つ鎮守の森が代表的なものであります。
古からの日本人の英知と科学が、そういった鎮守の森を生み出し現在まで継承し続けており、その鎮守の森を守っているのが神社であると考えます。

現代では、この潜在自然植生が注目され、コンピューターで解読しつくせない鎮守の森に近づけるような森作りを求めております。

グリーンドクターとは

今回は、岐阜県緑の博士「グリーンドクター」協議会のご案内をさせていただきます。

岐阜県は山林が多く、また巨木、文化財となるような古木、天然記念物などが数多くあり、その樹木を守るために前知事、梶原拓様の考案で「岐阜県独自の樹木医」を誕生させた。
それが岐阜県緑の博士「グリーンドクター」です。

グリーンドクターには、初級のA級、中級の2A級、上級の3A級と3段階に分かれており、各級習得には試験があり受験資格には、実務経験を要します。

A級取得から3A取得までは、約10年かかり、数々の実戦経験が必要となります。
そのグリーンドクターで、構成している岐阜県緑の博士「グリーンドクター」協議会は、数々の研修を重ね、地域の樹木保護保存活動に勤めております。

代表的なものでは、治水神社付近の千本松原の松くい虫防除、各務原山火事跡の植樹活動などです。
協議会メンバーは、県下5ブロック約100名で構成しております。

樹木の保護保存についての相談や樹木の治療などについては、地域の「グリーンドクター」に相談されることをお勧めします。

樹木の様子がおかしい?

16年は台風が大変多く日本を直撃した当たり年でしたが、皆様の社の樹木は如何でしたか。

台風の被害にあった樹木も多く、倒木、枝の落下による建物の損害も多く有りました。
樹木には根張りが浅い浅根性と深い深根性のものがあります。

浅い根の樹木は倒木被害を受けやすく、ヒマラヤスギ・カイズカイブキなど針葉樹の部類に多く見られ、その他アカシアなども浅根性の樹木です。

話は変わりますが、先日「岐阜県貴重樹木保護保存セミナー」が開催されたおりにも「台風による枝の落下で建物に被害が生じ、古木を剪定したいが如何なものか」と質問がだされ、回答をしましたが、古木には樹勢の劣るものも多く見られ荒療治は避けた方がよいと思われます。

人間も体力がない状態で手術などは致しません、同様に樹木も勢力が劣る状態での強剪定は避けるべきであります。

台風の被害も心配ですが、何かほかの方法にて対策を考えた方が賢明です。
また、地球温暖化傾向を感じさせる症状もサクラやサツキツツジなどの花木にも見られ秋なのに開花することや、山の木々は紅葉せずに落葉したり、初冬なのに新芽がふいたり樹木にもさまざまな症状が出ています。

こうした時代の中我々人間は、知恵を出しほんの少しでも自然たいし償う姿勢が大切でないでしょうか。

NPO鎮守の森を立ち上げました

こんにちは、今回は緑のことに関するすべてに携わるNPO立ち上げのご紹介をさせていただくことにします。

我々、緑に携わる仕事をしている数名の有志と、植物の愛好家で「NPO鎮守の森」を設立し、緑地計画・樹木の保護保存はもとより植物の維持管理や里山づくり、環境緑化、自然の中で遊ぶ「緑の環境教育」にいたるまで、子供からお年寄りまで携わる活動を地域社会に広めようと研究実践してまいるしだいです。

そもそも「鎮守の森」と命名したのは、地域社会で生活する人々の心の源である神社の森を先人から次世代に受け継ごうとすること、それはめまぐるしく変化する現代社会において、大地にしっかりとした根を張り不動のごとく現在に至る木々たちのように過去から未来に向かうかのような特定非営利活動法人として地域社会に貢献したい、又、緑の大切さや、緑に携わる楽しさを広く知らしめたいと考えた次第であります。

どうかこのNPOを利用し皆様の鎮守の森を次世代に受け継いで戴きたいと思います。
そして、孫子の代にすばらしい森が残されるよう、私たちと一緒に活動しようじゃあありませんか。

このような趣旨をご理解いただき、ご参加をお待ちしております。

尚、緑化の相談や困った問題があればいつでもお問い合わせいただければ「NPO鎮守の森」まで語連絡ください。

要請かあればいつでも対応させていただきます。
〒507-0057 
岐阜県多治見市赤坂町3丁目60番地 
TEL:0572-22-6400 
FAX:0572-24-3162